日本の佇まい
国内の様々な建築について徒然に記したサイトです
町並み紀行
建築探訪
建築の側面
建築外構造物
ニシン漁家建築
北の古民家
住宅メーカーの住宅
間取り逍遥
 
TOPに戻る
徘徊と日常
2016.04−2016.06
2016.06.19:
17日の宵宮に始まり18日から19日にかけて開催される浦安三社祭を観に行ってきた。
各町内会から出される神輿の総数は約80基。 それらが、沿岸部の埋め立てによって同市が拡張する以前の旧市街地を一堂に練り歩く四年に一度の壮大な祭り。
その中の一つの渡御に随行中、コース途上の家の前で遺影を掲げる親族に対峙して「地すり」と呼ばれるこのエリア特有のパフォーマンスが始まった。 故人のポートレイトを前に、担ぎ手もその周囲の人々も一緒になって、これもこの地固有の「まいだ!まいだ!」という威勢の良いアップテンポな掛け声でその場を盛り上げる。 亡き人の偲び方として、こんな勇壮で華やかで躍動感溢れるやり方が有っても良い。 非日常的なハレの祭典の中に昔ながらの地域コミュニティが生き続けている様子を垣間見た。
2016.06.16:
長岡市立中央図書館内の壁面に設けられた富岡惣一郎作の「雪国」。
地元情報誌マイスキップに連載されている「パブリックアート」と題する酒井実通男氏のコラムを読むまで、その存在を知ることは無かった。 よしんば知っていたとしても、アートとして知覚し得たとは思えぬ。 少し変わったパターンが施された壁仕上げといった程度に受け留めていたことであろう。
それほどに空間に違和感無く納まりつつ、しかしそれでいて積雪地という地域性に寄り添いながら屋内に年中シンシンと雪が降り注ぐ不思議な空間を醸している。
最近、漸く実物を拝んだ。 大開口から差し込む梅雨入り前の穏やかな陽光に照らし出される降雪の情景は、雪質でいうならボタン雪。 あるいは霙だろうか。
2016.06.09:
JR有楽町駅に隣接して建つ交通会館の屋内階段に面して3フロアに亘って展開する天然石モザイク壁画。 作品名称は「緑の散歩」。作者は矢橋六郎。
その大作を鑑賞する視線は、吹抜けを擁する廻り階段を昇降する行為を伴うことで、遠近高低様々に作品の中を揺蕩うかの如き動的な空間体験を可能とする。 従って、館内二階にある三省堂書店の工学図書コーナーにアクセスする際も、いつもその手前にあるエスカレーターではなくこちらの階段を利用することになる。
2016.05.25:
纏まった規模の万年塀は近年なかなか見掛けなくなったということを2月27日に書いた。 しかし、意識して散策しているとそれなりに目に留まるものだ。 例えば大規模な工場の敷地周囲などは、出会う確立が高い。 ここに掲げたのもその一つ。
この無表情な外構部材が個人的な事例収集の対象となり得るか否かは未だ微妙なところ。 とはいえ、「建築外構造物」のページにも記載した通り、国内におけるコンクリート系プレハブ建築の草創期に試みられていた一構法とルーツを共にするという経緯を想うと、それなりに食指が動く。
2016.05.19:
小規模小売店の屋上に唐突にそそり立つコンクリート打放しのラーメンフレーム。 平屋建ての店舗を少しでも大きく豪華に見せるべく道路側だけ二階建て風にしようとして何らかの理由で工事が中断せざるを得なかったのか。 あるいは、将来的な増築を考慮して構造体のみ先行して施工したが、以後増築を果たせずに今日に到っているのか。 はたまた駅前商店街の中にあって、その構造体を強力なアイコンとすることで周囲との差別化を図ろうと試みたものなのか。 経緯について様々な妄想が可能であるが、取り敢えず周囲からの異化としての機能はそれなりに果たしている。
2016.05.10:
北海道の戸建て住宅において、切妻とか寄棟といった通常の形式にとらわれぬ変形屋根が昭和40年代の一時期大いに流行った。
散策中に見かけたこの事例は、基本は緩勾配の単純な片流れ屋根を載せているだけだ。 しかし、向かって右手の外壁の一部と左側の斜壁部分に屋根と同じ仕上げ材を採用。 全体像として変形屋根的な意匠を実現しているところが味わい深く、写真に収めた。
エントランス周りの風除けを意図して設けたのであろう斜壁の内側に更に庇が取り付いているところも面白い。
2016.04.29:
JR有楽町駅構内の鉄道高架の耐震補強実施状況。 明治期に作られた煉瓦造のアーチの下にRC造の現代のアーチが違和感無く重合している。 照明計画にも配慮を望むのは欲張りなことか。あるいは現況は仮設か。
同様の内巻き補強工法を用いた工事が近辺の各所で段階的に進められている。
2016.04.22:
北海道国際航空「エアドゥ」の広告を纏った京急の車体。 どうせならエアドゥの機体と同じカラーリングを施せば良いのに何で微妙に違うちょっと濃い黄色だけを全面に塗ったのだろうと思って調べたら、「イエローハッピートレイン」というレアな車体で、もともとこのカラーを纏った車体とのこと。 京急といえば真っ赤な車輌が定番で、黄色い車輌は極稀にしか運行していないらしい それゆえに見ると幸せになれるのだとか。 はてさて、私には一体いつ幸が訪れますやら。 ともあれ、来週の今頃はいつもの様にエア・ドゥで北海道に向かう。
2016.04.20:
とある地方中核都市の駅前に建つビジネスホテルの外壁。
近年、修繕工事を行ったのであろう。 躯体のクラック発生に起因して浮いたタイルを除去し、下地を補修。 そして同系色のタイルを新たに張るという、よく見受けられる措置が確認出来る。
しかし完全に同じ色ではないために補修箇所が極めて明瞭。 言わば躯体の劣化及び修繕の状況が表面のタイルにモザイク状に置換されて表出しているという訳だ。
また十数年後の修繕で、モザイクのパターンが追加されるのだろうか。
2016.04.11:
幹線道路に向けて二階建ての矩形のボリュームを立ち上げ、背後にヴォールト屋根を載せた平屋ボリュームを接続。 奥の平屋部分は、無窓の外壁に排気ダクトのフードが無機的に並ぶのみの殺風景な外観。 対して正面側立面は、出入口部分にアーチを施し、その左側に縦長に伸張された菱形のスリットを三本並べて表情を付与。
限られた予算の中で所与の機能を満たしつつ、商業施設としての華やかさや近隣競合店との差別化を如何にして演出するか。 スーパーマーケットに纏わる外観意匠のテーマは、今も昔も変わらない。 しかし、経営母体ごとに極度に定型化されてしまった感のある今現在に比べ、昔の事例は一つひとつにささやかな創意が見て取れる。
2016.04.02:
とあるサッシメーカーの工場に出向いた際に目に留まった光景。
サッシ枠を構成するアルミ形材の製造工程で発生する端材は、通常は熱融解のうえ再利用される。 その融解に用いる溶鉱炉が更新工事中のため、溜まる一方の端材を場内の空地に一時的にストックしている状況。 従って、いつでも見ることが出来る光景という訳では無いのだそうだ。
堆く積み上げられたリサイクル待ちの形材の群体。 そこには、無為の魅惑的な造形が茫洋と広がっていた。
アーカイブ

・次のログ
2016.07- 

・前のログ
NEXT
HOME
PREV
since.2013.07.01