日本の佇まい
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徘徊と日常
2014.07−2014.10
2014.09.27:
意識して観て廻るとそれなりに見掛けるものだ。街角のたばこ屋。
個々に色味は若干異なるものの、自販機や屋根葺材と同じくショーケース下部の壁面や上部のサイン表示に赤色を用いているのは偶然か。 それとも意図的な取り合わせ?。
そのサイン表示が「たはこ」になっているのは、単に濁点が欠損したまま放置されているのか。 あるいは濁点を用いない表記が粋なのか。 喫煙習慣が無い私にはよく判らないけれど、同様の事例に何件か遭遇している。
2014.09.15:
札幌駅前のエスタ(旧、札幌そごう)の屋上を緑化して整備された「そらのガーデン」。 塔屋からの設備排気音が少々耳障りだけれども、取り敢えずは無目的に寛ぐことが可能な居心地の良い場所。
都心部の天空に不特定多数が出入り可能なまとまった広さの緑地が広がるというのは、デパートの屋上ならでは。 地上とは異なる風にそよぐ草花を愛でる視線の先に近隣建物の高層部が見えるという状況も面白い。
かつては遊園地が定番であったデパートの屋上がこういった用途に供される様になるというのも時代の流れか。
2014.09.08:
十数年ぶりに文化祭を観に母校を訪ねる。
何の変哲もない校舎内外のそこかしこに付着する思い出に、単純に心が震える。
変わったこと、変わらぬこと。 それら全てを含めた記憶の堆積が、デザインやディテールの優劣とは別の次元で空間の質に対する極私的な評価を決定してしまう場合がある。
2014.09.02:
浪花組大阪本社。
雑然とした通り沿いに位置しつつ決してその中に埋没することなく、時を経てなお異彩を放ち続けるファサード。 一歩間違えればグロテスクな駄作に陥りそうな破天荒な意匠なのに、全体も細部も全く破綻すること無く美しく纏め上げられている。
どうしたらこういった意匠を思いつき、そして現実の建築へと昇華し得るのか。 改めて述べるまでも無いけれど、そこが巨匠の巨匠たる凄さ。
設計:
村野藤吾/
村野・森建築事務所
竣工:
1964年
所在地:
大阪市中央区
東心斎橋2-3-27
2014.08.27:
街角のたばこ屋探しを日曜日に行ってはいけない。 大概が定休日でシャッターが降ろされているため確認が不可能だから。 でも、雰囲気的にこれはたばこ屋と判断して間違えないでしょう。
下部壁面の人造石の不整形な割付けに拘りを感じる。
2014.08.18:
雨が降り出さんとするかの如き妖艶な空の下、辛うじて差し込む夕陽に周囲一体の枯れ草が全て金色に染まり、そして光輝く。 その金色を優しく撫でるそよ風を受けながら独りその中を揺蕩う。 その極上の風景を何とかカメラに収めようとポケットに忍ばせていたコンデジを取り出してシャッターを幾度か押してはみたが、すぐに諦めた。 自身のセンスと、そしてそのコンデジの性能では、眼前に広がる光景の美しさの片鱗すら記録することなど不可能。 だから、全ての感覚器を動員してその風景を身体に、あるいは自身の記憶に深く焼き付けることに集中した。
暫くして、老女が杖を突きつつぎこちない歩みで向こう側からゆっくりと近づいて来た。 すれ違いざまに交わす軽い会釈の後、その老女は静かに語る。 「久々にこの場所に来た」と。 永らくの入院生活を終え、ようやくここに再び来ることが出来たのだとしみじみ語る。 そして病床で夢にまで見た、この道の先にある丘の上まで昇って夕陽を拝むことが出来たのだと言う。
「お元気で。そして気をつけて」と声を掛ける。 「兄ちゃんもな・・・」と、その老婆は穏やかに返答し、そしてヨロヨロと坂道を下って行く。 その姿を暫し見守りつつ、私はこの風景と、そして風景を取り巻く北の大地の短い夏の大気を全身で堪能した。
2014.08.01:
長岡の月刊情報誌マイスキップに連載していたコラム「まちかど逍遥roll.2」も8月号にて終了。 最終回は、何の変哲も無い古ぼけたコンクリートブロック塀をネタに規定文字数を粉飾。
でも、それだけではつまらないので、以前見掛けた煉瓦造の擁壁の画像も添えるべく改めて写真を撮りに東京都心部の某住宅地に出向く。 右は掲載したものとは別のテイク。
2014.07.21:
八紘学園(北海道農業専門学校)の花菖蒲園が22日まで公開中。
いかにも北の大地といった風景の中に約450種類、10万株の花菖蒲が咲き誇る様は壮観。
2014.07.14:
坂本鹿名夫の設計により1957年6月に完成した江別第三小学校の普通・特別教室棟。
煉瓦を外壁に纏ったその外観は、煉瓦生産地という同地の歴史的な背景に考慮したものなのだろうか。 敷地内の緑と相まって、氏が他に手掛けた全国数多の円形校舎とは異なる雰囲気を醸し出している。
そんな円形棟を含む同校舎が、市内の小学校の統廃合に伴う建て替えのために解体される予定であるとのこと。 現存するうちにもう一度観に行ってみようと思う。
関連ページ:
同じく坂本鹿名夫が手掛けた円形校舎
建築探訪
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室蘭市立絵鞆小学校
2014.07.06:
巣に収まりきらないくらいに体が大きくなったけれど、それでも必死にその安住の場にしがみついて周囲を不安げに見回す二羽の子供。 親鳥たちはすぐそばで静かに見守りつつ、巣立ちを促す。
商店街を覆うアーケードの片隅で繰り広げられるささやかなドラマ。
ミサワホーム創業者の三澤千代治は、「住まいは巣まいであり、子供を育てるための場所である」と、幾つかの著書で述べている。
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