日本の佇まい
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徘徊と日常
2014.10−2014.12
2014.12.26:
中途半端に開放されたシャッターの内側にタバコ屋のカウンター。
フレームが全てステンレス製のパーツで構成されているが、類似形態を良く見かける。 ひょっとして、ショーケースを含めてある程度規格化されたユニットがあったのだろうか。
左に隣接する古風な木製框扉との対比が良い。
2014.12.13:
今やすっかり一般化しているユニットバス。 その第一号製品が都内のホテルに一つだけ現存していたことが関係者によって判明。 製造元のTOTOに里帰りし、保存されることが決まったという。 あまりにも日常的であるがゆえに等閑に付されがちな現近代の工業製品に、史料的価値が認められ始めたといったところか。
そういえば、住設機器ではなく住宅そのものであるが、積水化学工業のセキスイハイムM1も、その初期建築事例が同社研究所に移築・保管されている。
画像は、国内におけるプレハブ草創期に建てられたものと思しき住宅。 まだメーカーを特定するには及んでいないが、少なくとも外観に関しては旧態を極めて良好に保持している様に見える。 こういった事例も、既に十分史料としての価値を有しているのではないか。
2014.12.04:
大阪市難波の新歌舞伎座が売却され建て替えられるとのニュースが流れたのは二年以上前。 だから、既に除却されたものとばかり思っていたのだけれども、同地を訪ねた折に寄ってみたらまだ建っていた。
一つ間違えれば俗悪極まりない愚作に陥りかねぬ危ういデザインなのに、何ら破綻を見せることもなくむしろ圧倒的に荘厳な品格をたたえた外観。 その様に観てしまうのは、巨匠の作品という先入観のせいか。 それとも、そもそもの巨匠の力量のなせる技か。 あるいは、そう遠くない将来去りゆく運命にある物理存在への惜別の念なのか。
既に地上部の道路境界には仮囲いが建てられていた。 用途を失い人の気配も消えた怪作は、喧騒の中に深く静かに佇む。

  
設計:
村野藤吾/
村野・森建築事務所

竣工:
1958年

所在地:
大阪市中央区
難波4-3-2
2014.11.29:
車や人が日常的に往来する公道を跨いで屹立する塔状構造物は、何も大阪新世界の通天閣のみではない。 例えば、火の見櫓の中にも左の写真の如く道路の真上に軽やかに立ち上がるものが。
同様の事例が僅かながら各地に在る様だ。
2014.11.24:
高倉健の訃報に接してもう一点。この名優について冬の北海道がとても似合う人というイメージが浮かぶのは、個人的に映画「鉄道員」の印象を強く持っているためであろうか。
写真は、同じく北海道を舞台にした主演作品「駅 STATION」にて使われた増毛町の旧多田商店。 物語の中では「風待食堂」として登場した。
1933年築のこの民家は、今現在は観光案内所として活用されている。 建物の正面となる国道231号側からも写真を撮った筈なのになぜか見つからない。 過去に撮影した写真を少し整理しなければ。
写真は増毛駅前の小さな広場から撮ったもの。 左手の建物は、旧旅館富田屋。 二件とも、終着駅前の風情を醸成する大切な要素。

関連サイト:
建築外構造物増毛駅

2014.11.20:
高倉健が出演している映画で観たことがある作品は僅か。 その中の一つがブラック・レイン。 今は亡きキリンプラザ大阪が舞台として使われていた。 外観の特徴である行灯の如き四本の光の柱が繁華街の夜景の中に凛と屹立する様を空撮で捉えたシーンが印象に残っている。
写真は、竣工して間もない頃の同建物のリーフレット。
2014.11.15:
虎ノ門界隈を散策していた折、路上に三脚を立てて写真撮影を行っている人を見かけた。 何を撮っているのだろうとその方向に目を向けても、古ぼけた小さな雑居ビルが建つのみ。 「何でこんな建物を・・・」と怪訝に思いつつよく観てみると、エントランスの真上に「森ビル-2」という館名表示。
気になったので調べてみると、建物の正式名称は「西新橋2森ビル」。竣工は1956年。 森ビルの前身である森不動産が手掛けた最初期の不動産事業物件なのだそうだ。 それなりの由緒を有した建物ということになるが、写真撮影が行われていなければ気付くことも無く通り過ぎていたであろう。

ところでそのカメラマン、一通り屋外での撮影を終えると、三脚を抱えて隣のビルにテナントとして入っている飲食店の玄関越しに屋内を撮り始めた。 つまり、被写体は西新橋2森ビルではなく、隣の店舗。 リーフレットか何かに載せるための内外観写真を撮影していたようだ。
ということでとんだ勘違いであった訳だけれども、そんなことをきっかけに思いもよらぬ建物に出会えること。 これも街中散策の楽しみの一つ。

  
2014.11.05:
凝ったタイル張り仕上げが施されたタバコ屋を拝んでみたいものだと思うが、なかなかお目にかからない。 そのかわり、写真の様なとってもシンプルな事例に出会うことも、それはそれで楽しい。
右上に掲げられた看板のみが、そこがかつてタバコ屋であったことを示唆している。 しかし、既に営業は行われていない。 脇に自販機が数台並ぶのみ。 引退したカウンターは、住まわれている方が創作したのであろう可愛らしい作品の展示スペースとして活用されていた。
第二の人生を、街並みにささやかな彩りを添える存在として穏やかに過ごすこととなったタバコ屋のカウンター。

  
2014.10.28:
久々に製鉄所を訪ねた。
「新日鐵住金君津製鉄所」で画像検索を掛けると、これと似たアングルの写真が幾つもヒットする。 なぜかというと、構内で唯一写真撮影が許可されている「お立ち台」と呼ばれるスポットにて撮っているから。 天皇陛下がこの場所から溶鉱炉を御覧になられたことが、その名称の由来とのこと。
高さ125mという圧倒的なスケールを持つこの第4高炉を含め、所々に展開する極上の“工場萌え”なシーンを存分に堪能する。
2014.10.20:
新潟県のJR高田駅前広場。
近年実施されたと思しき周辺一帯を含めた再開発事業は、多数の地権者との調整やデザインに纏わる合意形成等、そのプロセスおいて多大な労を要したことであろう。 結果造り出された景観は、雁木が連なる街並みの特徴と城下町という歴史的背景を踏まえたものと推察される意匠を纏ったアーケードが広場を囲い、更に駅前通りの一部に連続するというもの。
意図は判らぬでもないが、しかしそこにはどこかぎこちない和風ディズニーランダゼイションといった雰囲気が哀しく漂う。 その哀しさが、経年とともに気恥ずかしさに変わらぬことを願いたいと思うのだが・・・。

  
2014.10.07:
ハナイビルディング。
本磨きの御影石を多用した重厚な外観。 建物所有者が経営する会社の業務に因み、ピアノをモティーフにした装飾を内外装に散りばめる遊び心。
費用が嵩んでも、それに見合う付加価値を表層デザインの強化によって与える。 そのことで他との差異化と高い収益性の確保を図ろうとする発想が不動産事業において横溢していた時代ならではの賃貸オフィスビル。

  
設計:
アドバンス・シティ・プランニング
竣工:
1994年3月

所在地:
東京都港区
芝公園1-2-9
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