日本の佇まい
国内の様々な建築について徒然に記したサイトです |
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建築探訪
日本大学生産工学部図書館 |
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所在地:
千葉県習志野市 泉町1-2-1 建築年: 1973年10月18日 設計: 大高正人/ (株)大高建築設計事務所 規模: SRC8F/B2F 5181平米 |
南東側外観 |
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※1
栃木県庁舎議会議事堂南側外観 立面を構成するディテールに当該図書館との類似性が確認出来る。 |
別項に載せている栃木県庁舎議会議事堂が除却された旨の知らせを聞いてから間もない頃、日本大学生産工学部を訪ねる機会があった。
良く眺めてみれば、建物の構成や規模は議事堂とは明らかに異なるし、ディテールも微妙に違う。 |
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南側外観見上げ
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東側エントランス廻り
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※2:
東側外観 平行して並ぶ同じディテールの二棟に挟まれるように、背後に高層棟が配置されている。 |
議事堂の方は、外観を特徴づけるPCaを多用したファサードを持つ棟をコの字型に配置し、そのコの字の内側に異なる構造形式による棟を挿入。
空間の用途と構造形式の分化が明瞭な構成としていた。
対して同図書館は、議事堂と類似した表層ディテールを持つ三階建ての棟を南北に離隔を設けて二つ並行配置し、その間を繋ぐように東端にエントランス機能を備えた二階建ての棟を挿入。 更に西端に塔状の棟を屹立させたブロック構成※2。 中央の二階建ての棟の内部に大きく確保した吹き抜け空間を介し、各用途が有機的に連繋する空間を形成している。 また、議事堂はピロティ空間を多用しているのに対し、図書館の方はピロティは無い。 |
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南側立面
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PCaのパーツや組み方には類似性があるが、議事堂の方が補修が施されているのに対し、図書館の方は当該ページの作成時点においては竣工時の様態を良好に留めている。
先行した議事堂での施工性や竣工後の状況等からのフィードバックが活かされ、改善という形でディテールに違いが生じたのであろうか。
同様の構法を繰り返し、納りを洗練させることによって得られる作品としての進化。 この図書館以外にも、同様の構法を用いて更に興味深いディテールや空間構成を展開させた事例が実現していたとするならば面白いが、確認するには至っていない。 |
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2013.03.23/記 |