日本の佇まい
国内の様々な建築について徒然に記したサイトです |
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建築外構造物
姫路市交通局モノレール線軌道跡 |
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所在地:
兵庫県姫路市 駅前町界隈 用途: 橋脚 |
JR姫路駅の西側。 山陽電鉄本線の軌道が急カーブを描き、山陽新幹線や山陽本線の高架を潜る少し手前に通る幹線道路に沿って、その建物は立地する。 東西に長く南北に短い短冊状のボリュームを持つ二階建てのその建物を南側から眺めれば、屋上に奇妙な形をしたRC造の角(つの)が二本にょっきりと生えている。 上層への増床を想定し予め設置された建物構造体の一部か、それとも屋上広告の支持部材か。 建物の北側に廻ってみると、南側では隣接建物に隠れて見えなかったもう一本の角が確認出来る。 つまり、生えている角は三本。 目視の範囲ではほぼ等間隔に配列されているが、建物そのものの構造スパンとは微妙にずれている様だ。 更に西側に隣接する同規模の建物上部にも同じ角が並ぶ。
線形に続く角、というよりも列柱の正体は、かつてその上空を走っていたモノレールの軌道を支える橋脚。
その軸線を追っていけば、他にも幾つか遺された橋脚が確認出来る。
こんにちにおいても、モノレールは未来的な印象の乗り物だ。
雑然とした都市の地上部とは無縁に中空に軽やかに軌道が通され、ひしめく建築物の間を縫って颯爽と車輌が走行する。 |
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2017.12.23/記 |