日本の佇まい
国内の様々な建築について徒然に記したサイトです |
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建築外構造物
バス停の待合小屋 |
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写真は、新潟県長岡市の郊外にあるバス停留所の待合小屋を撮ったもの。 このこじんまりとした公共施設は、都心で見掛けることは少ない。 しかし、郊外に出向くと時折散見される。 ここに載せた事例は、これといった特徴も無いありふれた小屋ではあるが、道路と水田の狭間の斜面に、何とも絶妙な収まリ方で建っているところが微笑ましい。 小さくて地味な構造物だけれども、しかしとっても有りがたい施設であることは、特に多くの言を要しない。 バスの到着を待つ間、雨風をしのぎ、あるいは苛烈な日射を避けることが出来る安息の場。
かつて真冬の北海道の日本海沿岸を歩いていて、集落の外れで猛烈な地吹雪に見舞われたことがあった。
叩きつける風雪に、前方に伸ばした自分の腕の先すら満足に見えない。そんな視界不良の状況に若干の恐怖を覚えつつ、為すすべもなくその場に立ちつくすしかなかった。
こんなところで遭難か?と思った矢先、殆ど何も見えない視線の先に、辛うじて待合小屋の存在が確認できた。
当然、その中に避難。
地吹雪をやり過ごした経験がある。
話が大上段に膨らんでしまった。
暫くして、バス待ちの客が一人、小屋の中に入ってきた。 |
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2016.10.01/記 |