日本の佇まい
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建築外構造物
佐田沈下橋
所在地:
高知県四万十市今成向イ

用途:

沈下橋はその名の通り、河川の増水時に水没することを想定して作られた橋。 流木などが引っ掛かって壊れるのを防ぐため欄干が無いことが特徴であり、また水面からの高さも低く抑えられている。


写真1:全景(中洲より上流方向を観たところ)

佐田沈下橋は、四万十川にかかる沈下橋の中では最長のもの。
橋脚は円形断面の鋼管で、橋桁もその両側面が円形になっている。 水流の抵抗を低減させるための配慮であろうか。 そんな自然の摂理と抗わぬ形態が、周囲の景観に対して違和感を及ぼすことない佇まいを形成している。

駅前で借りた自転車に乗って、橋を渡ってみる。 欄干が無いため、幅員がある程度有るとはいえ慣れぬ身には少々心許無い。 しかし、川を抜ける風や眼下の清らかな水の流れを、より身近に感じることが出来た。

四万十川には、この他にも多数の沈下橋がかけられている。 いずれも自然と調和した構造物として、この河川の魅力を補完している。


写真2
川沿いの道路からの俯瞰。
清流との組み合わせが美しい。


写真3
橋の端部から見たところ。
幅員4.2m,長さ291.6m。



2007.12.01/記