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日本の佇まい
国内の様々な建築について徒然に記したサイトです |
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北の古民家
日の出写真館 |
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※1: ※2: |
降りしきる雪の中、札幌発の夕張行き高速バスに乗車。
約二時間後、終点のリゾートホテル前に到着する。
降車した乗客たちは皆、煌びやかなその施設へと吸い込まれて行く。
その背後に広がる雄大なスキー場を暫し眺めたのち、私は独り逆の方向へと歩き始める。
夕張の街の構造は容易に把握可能だ。 対面して山並みが迫り、その谷底に川が流れ、僅かな平地が線形に沿う。 その平地に商業地を含む街の機能が帯状に形成され、対面する斜面地双方に上で述べた炭鉱住宅が連なる。
炭鉱住宅群を巡り終え、谷底の商店街に向け斜面を下る。
冒頭で述べたリゾート施設との落差か、それとも断続的に雪が降り積む厳冬期の気候のせいか。
かつて石炭産業で栄えていた頃の活況をそれぞれの店構えに微かに漂わせつつ、街はどこか寂し気な趣きを沈着させている。 |
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旧所在地:
北海道夕張市本町3 |
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北東側外観
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接道する北側立面上階の左手には、同一形状の二枚引違い窓が三行二列並置されている。 その右手、立面の中央部分には小壁を挟んで上下に開口が並ぶ。 上部は二枚引き違い。 下部は腰に鏡板を張った欄間付きの建具。 二階にも関わらず掃き出しとしたのはなぜだろう。 召合せ框が二本突き付けとなっているため、開き勝手は倹飩若しくは両開きと思われる。 更に右手に、欄間付きの上げ下げ窓が二つ。 それぞれの直上に配された窓も、中央の掃き出し窓と同様に倹飩若しくは両開きの様だ。
様々な建具が配されながら雑然とした印象に堕していないのは、配置された開口及び壁面のいずれも水平方向の幅及び配列が尺モジュールに則っているため。
そして右手の上下開口が、上部のものは天端が、下部は下端が、左手三行二列の開口の上下端とそれぞれ揃えられているため。
あるいは、いずれの開口にも、その天端に簡素ながらくり型を施したコーニスが配されているため。
更には、壁面が全て下見板張り仕上げであることも、全景を調律している。 |
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北西側外観
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北側立面
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※画像補足:
北西側外観画像の右端に映り込んでいる細い支柱を伴う工作物は、商店街の入り口等に設けられるアーチ看板。 道路の真上を横断するアーチの中央には、「梅ヶ枝横丁」の表示が掲げられていた。 |
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矩形に収められた多様性と規律。
巧まざる措置が立面に商業建築としての個性を与え、永らく商店街に彩りを添えて来たのであろう。
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※3: |
北面であるがゆえに安定した自然採光が可能となるそれぞれの開口が、内部の如何なる諸室構成に対応して配置されたものなのか※3。 そしてそれぞれの開き勝手が選択された機能的要請は如何なるものであったのだろう。
建物そのものはL型の平面形状を持つ。
矩形に纏めた接道側に対し、直交して奥に配されたボリュームは一般的な家型の外観で纏められている様子が画像に写る東西側面背後の状況から確認出来る。
2017年5月、同地を再訪する。 |
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2008.08.08/記 2026.02.14/改訂 |
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