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町並み紀行
見附市本町
場所:
新潟県見附市
本町三丁目

写真1:

※1

写真2
写真1の道路を奥の方に進むと、鉄骨造のアーケードに変わる。

見附市内の本町一丁目から三丁目にかけて、道路沿いに1km近くにわたって連なる商店街の東側の一角に、その町並みが残る。 その間、僅か150m程度。 それ以外は、近年整備されたアーケード街に変貌している。
また、その残された一角より更に東側にも、昭和の半ばに設置されたと思われるアーケードが僅かに連なっている※1。 つまり、商店街を西側からアクセスすると、三つの時代の景観を楽しむことが出来るという訳だ。

二つの時代の様式に挟まれたその一画は、切妻屋根を冠した妻入型式の家が連なる。 そしてその前面に雁木が連続する構成。 かつて、新潟県内を中心に多くの降雪地域で観ることが出来た風景だ。
特徴的なことを挙げるとするならば、二階部分の切妻屋根の軒の出が比較的大きいこと。 更に、その軒の出の深さを利用して、雁木の上にオーバーハングする様に二階が設けられている事例が散見されることだろうか。 このオーバーハングは、雁木が民地であることを示している。


写真3:
雁木の上に覆いかぶさるように、二階がオーバーハングしている。 その二階部分をも覆うように、切妻の屋根が張り出す。

写真4:
雁木の内部
二つの時代に挟まれる形で、なぜ三丁目の僅かな一角のみにかつての町並みが残り得たのか。 その事情は判らない。
しかし、その僅かな街区の存在が、今となっては逆に街の個性として視認することが可能だ。


INDEXに戻る 2010.05.15/記