日本の佇まい
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町並み紀行
荻ノ島
場所:
新潟県柏崎市
高柳町荻ノ島

写真1:

水田を囲うように茅葺き民家が環状に連なる集落。
過度な観光化に頼らずに景観を維持することを意識した佇まいが形成されている。
そのため、観光目的の施設を数件に限定。
また、差し茅による茅葺き補修を基本とすることで経済的負担を軽減し、茅葺き民家の維持を現実的なものとしている。

散居型ではなく環状に家々が連なることによる火災発生時の延焼のリスク。 あるいは、差し茅とはいえ手間と費用のかかる茅葺き屋根のメンテナンス。 それらのことを考えると、この集落の景観の維持には、実際に暮している人々の高い意識が無ければ為し得ぬことであろう。
結果として、極々自然な農村風景が広がる集落の佇まいの保全を実現している。

家々には柿の木が植えられている。
通り雨によって湿度を帯びた茅と柿の実とのコントラストが、集落の景観に深みを与えていた。


写真2

写真3


INDEXに戻る 2013.05.25/記