日本の佇まい
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間取り逍遥
集合住宅.33:中央コアの夢 |
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物件データ 構造:RC造5F 築年月: 2007年8月 専有面積: 175.41平米
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都心部に立地するこの高額物件の住戸プランを観た際、ミサワホームが1969年に発表したホームコアを連想した。 この非居室を住戸中央に帯状に連ね、その両側に居室を並べるという点において、当該物件のプランも同様の骨格を持つ。
玄関やホール、そしてサニタリーやキッチンといった用途が中央に連なり、その両翼に居室が接続する。 勿論それは、広い面積の中で外皮から距離が発生する中央部分には採光や通風が求められる居室を配しにくく、ために非居室用途が集中せざるを得ぬという面もある。 但し、ホームコアと同様の中央コア形式により、家の中の公私も明確に区画されている。 即ち、コアの片側にはパブリックなスペースであるリビングダイニング。 他方にはプライベートなスペースである個室が並置する。 徹底したローコスト化をテーマに掲げてこじんまりと纏まったホームコア。 しかし初源の形式は、その後プランバリエーションの多様化と共に、大型化、更には二階建てモデルへと展開が図られた。 けれども、平屋建てで豊かで余裕を持つ空間を獲得しようとするならば、当該物件の様な進展もあり得よう。 そしてそれは、豊かな未来に向けてホームコアが夢見た空間に対する約40年後の応答との見立ても可能なのかもしれぬ。 |
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2022.04.09/記 |