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間取り逍遥
集合住宅.10:離れのある間取り

物件データ

構造:
RC造5F

築年月:
1970年6月

総戸数:
458戸

専有面積:
55.29平米

平面図

各住戸を雁行して配列する住棟計画を採用した集合住宅である。
そのため、各住戸の間取りも凹凸に富んだものとなり、結果として「離れ」の様な個室が一室出来上がった。
南西側の4.5帖の和室がそれだ。
勿論、完全な「離れ」ではないが、それに近い使用方法が可能であろう。
この部屋以外の諸室が全てダイニングキッチンを介してアクセスする動線であることが、その独立性を更に際立たせる。
集合住宅では、なかなか望めぬ居室だ。

この間取りの特徴はもうひとつ。
玄関に入った時、屋内が見通せないこと。
通常の、いわゆる「マンション田の字」だと、玄関を入ると正面に廊下が伸び、その左右に諸室の扉が並ぶ。
そして真正面に、リビングダイニングに至る扉が付く。
一瞥して内部構成が読み取れてしまうのだ。
しかし、この物件No.10にはそれが無い。
これも、集合住宅ではなかなか望めぬプランである。

かつての平準的な狭小3DKプランの骨格を基本に持ちながら、その一部を変形させることで、特徴的なプランを実現している。



2012.01.28/記