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間取り逍遥
集合住宅.05:非居室コア外接型

物件データ

構造:
SRC造14F

築年月:
1982年12月

総戸数:
52戸

専有面積:
58.00平米

バルコニー面積:
8.40平米

平面図

6本の柱で囲われた大きな矩形と、その左側にほぼ相似形の小さな矩形が接続するボリューム。 仮に、前者をAエリア、後者をBエリアと名付ける。
Bエリアには、玄関や水廻り等、居室以外に住宅に必要な用途全てがコンパクトに収められている。 そしてAエリアは、キッチンセットの存在以外は、全て居室の用途である。

AとBそれぞれのエリアに用途が明確に分節された構造が、この間取りの特徴だ。
Bエリアに非居室用途が集中配置されることで、Aエリアは、自由な居室の配置が可能になる。 制約は、開口部の位置とキッチンセットの位置、そして中央に横断するであろう梁型の存在だけである。 その制約さえクリアすれば、いかようの間取り展開も可能だ。
たとえば、間仕切りを全て排除し、巨大なワンルーム空間(この場合、約27畳相当の広さになる)を造ることも出来る。 逆にもっと間仕切りを入れて個室数を増やすことも可能であろう。

また、居室ゾーンから切り離されて水廻りがあるということは、それらの修繕・改修を、居室に影響を及ぼすことなく実行することが出来るというメリットもある。 勿論その逆、すなわち、設備的な制約を受けずに居室のリフォームを行うことも可能だ。

いわゆる「マンション田の字」型の間取りには無い可変性、更新性の高さが、このプランでは実現されている。



2009.04.18/記