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間取り逍遥
集合住宅.03:通り庭型

物件データ

構造:
SRC造11F

築年月:
1985年3月

総戸数:
152戸

専有面積:
60.89平米

バルコニー面積:
8.26平米


平面図

伝統的民家の間取りとして、通り庭を内在させた形式がある。 主に「町家」と呼ばれる都市型住居に用いられていた形式だ。 間口が狭く奥行き方向に長い、いわゆるうなぎの寝床型のボリュームの中で、公道に面した正面玄関から住居の裏側までほぼ一直線に貫通するサービス動線である。 居室は、この通り庭に並行して、一列ないしは建物の規模に応じて複数列配置される。

この物件は、通り庭形式を狭小な住戸内に持ち込んだかの様な間取りだ。
玄関を入ると、正面に約一間幅の廊下状空間が奥のバルコニーまで貫通する。 その中にはキッチンセットが置かれている。 そして、その廊下状空間に並行して6畳の和室が二つ接続。
この廊下状空間を通り庭と見立てれば、これはかつての町家形式の現代的解釈ということになろう。



2009.02.09/記