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戸建住宅01:連棟の生成理由

物件データ

構造:
木造2F

築年月:
1980年3月

敷地面積:
165.72平米

延床面積:
102.55平米
南北にそれぞれ配置された平屋と二階建ての建物が渡り廊下により接続されたプランだ。
南側の平屋の方には共用室が、そして北側の二階建ての方には個室群が配置される。 形態と機能の明確な分化が特徴といえる。

一階平面図:

二階平面図:

機能が分けられているから、どちらの棟が欠落しても住宅として成り立たない。
一方で、二階建て棟の方は、上下階の構造的整合性が乏しいし、階段の取り付き方もやや強引。 最初から二階建てであったかどうかは大いに疑問だ。
これらを踏まえた上で、現在の間取りの成立過程を考えるとどうなるか。 推測の域を出ないが、一つの可能性について以下に書いてみる。

まず、北側の二階建て棟の部分に、現在のものとは異なる家が母屋として建っていた。 そして、何らかの理由で、その南側に別棟として現在の平屋建て部分が造られた。 それは例えば子供世帯用の住宅として増築されたものかもしれないし、単身者向け賃貸住宅として造られたものかもしれない。
その後、元の母屋を老朽化に伴い除却。 跡地に新たに家を建てる際、南側の平屋棟に備わっている設備機器をそのまま使うこととし、居室のみを構成した平屋を建てて両者を廊下で接続。 別棟を取り込んだ一つの住戸とする。 そして後に二階を増築した。
こんなプロセスはどうだろう。

家族構成の変化や居住形態の変遷に合せて融通無碍に住まいを改変してきた結果が、現在の間取りに反映されているのかもしれない。 その生成過程について想像が様々に広がる間取りだ。



2009.03.07/記