日本の佇まい
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建築の側面
東京都物件11:変貌に抗う積層体
規模:4階建て

用途:店舗+住居

写真1:外観
※1

写真2

交通量の多い幹線道路の交差点に対して微妙な角度をもって、この側面がそそり立つ。

下部二層分のコンクリートブロックの帳壁は、かつて前面に建っていた建物の側壁痕。
その帳壁を支えるラーメンフレームは、耐火被覆材がところどころ剥がれ落ちて鉄骨が露出しているところが痛々しい。
除却されてまだ間もないのであろうか。
崩壊防止のため、梁部分に控柱が添えられている。
その側壁痕が密着する背後の建物は元々三階建てで、四階は増築と思われる。
しかも、徐々に建て増しされたのであろう。
ボリュームが幾つかに分節されている。

痕跡として辛うじて付着した隣接建物の二層分の壁面と、その上に見える当該物件の三階部分側面、そして増築が繰り広げられた四階部分。
共通性の無い明確な層状構成が醸成するランダムな様態が、都心の一等地にあって周囲で進行する再開発に抗う砦の如き存在として、異様な物質感を誇示している。
そして、右手背後に隣接する無表情で平滑な白い壁との対比が、雑然とした風貌を補完する。



2009.12.12/記