日本の佇まい
国内の様々な建築について徒然に記したサイトです
町並み紀行
建築探訪
 
建築外構造物
ニシン漁家建築
北の古民家
住宅メーカーの住宅
間取り逍遥
 
INDEXに戻る
建築の側面
東京都物件03:抽象絵画的な配備
規模:3階建て

用途:店舗+事務所

写真1:外観

写真2:
周囲に建物が建て込んでいたため、極端に閉鎖的な表情となっている。 その中に、コンポジションを形成する要素が偏在して取り付いている。 左手が道路に面した正面。

写真1は、周囲の隣接建物が取り壊されることで露出した建物の側面の一部分を撮ったものになる。

形や大きさや開き勝手がまちまちな開口部や、ガラリ,排気筒,給水管といった設備類等々の建築構成要素が寄り添うように配置されている。
更に外壁面にも、汚れやモルタル補修やコンクリートブロック補修などがランダムに現れている。

これらが渾然一体となって絶妙なコンポジションを形成している。 そしてその様態を読み解く際の視線は、何やら抽象絵画を鑑賞している時の様な雰囲気と言えなくもない。
勿論、これらが配備される過程においては、美的な拘りや根拠は不在の筈。 にもかかわらず、なんとなく美しくまとまっている様に見えるのは、個々の要素が概ね垂直か水平に納まっているからであろうか。

ちなみに、建物全体は(これも裏側であるが)写真2の通りである。



2006.07.08/記