日本の佇まい
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建築の側面
新潟県物件No.08:鋼板製組積風表現
規模:2階建て

用途:住宅

写真1:外観

写真2:

近世に整備されたうなぎの寝床型の町割りが残る町並みの中に建つ奥行きの深い住宅。 その巨大な側面方向の壁が、隣地の建物の除却によって露わになった。
除却工事に合わせて纏うこととなったのであろうか。 壁面の大部分には、鋼板製の板が張り巡らされている。
板のサイズは様々であるが、各段の高さは統一されており、横方向には一直線にパーツが並ぶ。 一方、縦方向のジョイントは上下段で互いにずらされており、方形乱積み風の張られ方となっている。
更には、経年変化に拠って鋼板としての質感は失われ、その変容も個々の板ごとに異なることで、工業製品としての均質性も既にそこには見受けられない。

ある程度の規則性を持つ張られ方と、質感の多様性。 結果、鋼板張り仕上げという本来の表情は大きく後退し、何か別の素材を積層させたが如き様相へとその表情を醸成させている。



2016.05.14/記