日本の佇まい
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建築の側面
北海道物件03:不燃都市への投企
規模:2階建て

用途:店舗

写真1:外観

写真2:

側面の全体にベニヤ板が規則正しく配列された物件。
隣設建物の除却時の補修で張られたものであろうが、褪色の度合いをみると、まだ施工されてさほど時間は経っていないようだ。 この手の補修はトタンで行われるのが一般的で、全面ベニヤというのには初めて遭遇した。
一枚一枚褪色の度合いと反り方が異なっているため、表情に深みが生まれている。

周囲には、平滑で均質なタイルや石による仕上げが施された高層建築が建ち並ぶ。 それらは勿論、災害に強い都市を目指して何十年にも亘って耐火建築への更新を推進してきた成果の一端ではある。 しかし、極めて健全なその都市計画がもたらした現況に対し、このベニヤ物件が不思議な存在感を持ち得ているのはなぜか。
そのあたりに、不燃化実現都市の次の課題ないしは目標が投企されている可能性を見出すことが出来るのかもしれない。



2007.04.07/記