日本の佇まい
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建築探訪
伊保商店
所在地:
秋田県仙北市
角館町西勝楽町

竣工:
1924年

構造:
石造2階建て

写真1:外観


角館といえば、武家屋敷が連なる伝統的建造物群保存地区の街並みが有名である。
その界隈から少し離れた商店街の中に突如この重厚な住居兼店舗建築が鎮座する。
石造りのシンメトリカルなファサードが異彩を放つ。
構造から乖離した表装デザインとしての看板建築の様なフェイクではない。
ファサードのみならず、奥行きのある側面も全て重厚な石造りである。
側面開口部のダキの深さから、石積の外壁の分厚さが認識できよう。
この地にこの意匠の建物がどのような経緯もしくは構想のもと造り出されるに至ったのかは、いまのところ判らない。
施主ないしは施工者は何に触発され、あるいは何を参照してこの「神殿」を構築したのだろう。
建築本来の強度が漲る建物である。


参考文献:
総覧日本の建築1 北海道/東北<社団法人日本建築学会>

2007.01.27/記