日本の佇まい
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建築探訪
王子製紙苫小牧工場社宅 |
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所在地:
北海道苫小牧市 王子町1 |
写真1:中部4区に建つA型集合住宅南側外観
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JR苫小牧駅前広場に降り立ち真正面を見据えた際の街並みの第一印象は、他の地方中核都市のそれと然程変わらぬ。
しかし、そんな街への視線を駅舎を背に右手に移動させると印象は一変する。
駅から大して離れぬ位置に三本の巨大な煙突が屹立する工場景観愛好家御用達のテクノスケープが目に留まる。
同市とは切り離すことの出来ぬ存在である王子製紙苫小牧工場だ。 |
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写真2: 中部6区に建つB型集合住宅南側外観 |
写真3: 北側から観た中部4区の住棟群。 手前がA型。その奥に複数のB型。 |
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※1:
西部4区に整備された平屋建ての社宅。 |
低層板状箱型の住棟どうしは十分な離隔を持って南面配棟されている。
今回取り上げた社宅群は、同社が「中部」と称したエリアに整備したもの。
かつてはこの中部地区以外にも、工場を取り囲むように「東部」「西部」「山手」と呼ばれる三つのエリアに同社の社宅街が作られた。
典型的な企業城下町における社宅街の様相は、時代と共に大きく変化した。
それでも現状において、駅の西側至近に今回取り上げた社宅が建ち並び、更にその西側に工場が立地。
そして社宅群の南側に商店街と歓楽街が広がる。 |
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参考文献:
王子製紙(株)苫小牧工場社宅街について <角哲,角幸博,池上重康 日本建築学会論文集第619号> 王子製紙争議記録写真集 <王子製紙株式会社> 五十年の歩み:1910-1960 <王子製紙株式会社苫小牧工場> 2018.06.30/記 |