日本の佇まい
国内の様々な建築について徒然に記したサイトです |
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建築探訪
住友炭鉱住宅 |
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所在地:
北海道三笠市 弥生花園町 建築年: 1967年〜1969年 構造: 木造二階建て |
写真1:弥生桃山町の住友炭鉱住宅 |
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炭鉱住宅については、あまり興味を持ってはいなかった。
しかしながら、無量から無への劇的な変貌という歴史を背負っている点において、炭鉱住宅もまた鰊番屋と相通ずるものがある。
ならば改めて北海道内に現存するそれらの住宅を観て廻ってみようかと遅まきながら関連資料に目を通す。 |
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写真で目に留まった切妻屋根の南北双方の斜面を深くえぐる様に二階部分の窓が付く。
そのことによって外観に彫深い表情を与えると共に、小屋裏の様な二階の部屋が付く建物であることを外部から視認させる。
更には、もともとは同じ規格だったのであろう煙突が、経年の中で戸別に様々な形に変容することで、これも外観の表情に彩りを添える。
かつて、炭鉱労働者向けの住宅は劣悪な環境におかれていた。
いわゆる飯場はもとより、隣戸との境界が背丈程度のパーティションのみで上部が筒抜けというプライバシーなど皆無の棟割長屋といった程度のものが多かったという。
それが、戦後の復興に向けたエネルギー供給のために炭鉱は重要な役割を担い、その労働力確保を目的に良質な居住環境の提供は重点施策となった。 |
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写真4:
弥生桃山町から少し離れた弥生柳町に建ち並ぶ住友炭鉱住宅群。7棟の長屋が連なる。 |
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2015.01.24/記 |