日本の佇まい
国内の様々な建築について徒然に記したサイトです
町並み紀行
建築の側面
建築外構造物
ニシン漁家建築
北の古民家
住宅メーカーの住宅
間取り逍遥
 
INDEXに戻る
建築探訪
旧大牟田松屋
旧所在地:
福岡県大牟田市
本町1-6-4

建築年:
1937年
規模:
地上7階地下1階
現況:
現存せず
(2008年除却)

写真1:外観


※1
この駐車場の敷地も、かつては建物が建っていたのであろう。 その建物の除却により生じた空間により、このアングルが可能になった。

※2
写真2
頂部装飾詳細

※3
例えば、東京日本橋三越本店(1927年)や伊勢丹本店(1933年)、大丸心斎橋店(1933年)等。

建物の二方向が周辺商店街に連なるアーケードに面しているため、外観の全貌を確認することは難しい。 写真1は、アーケードを挟んで向かい側の駐車場から撮ったものになる※1

建物の各立面は、構造体の柱の間に二本の竪リブを等間隔に並べる構成を基本とし、その配列によって垂直性を意識した外観としている。
更に、柱の頂部及び柱とリブの間の壁面頂部にセセッション風の直線的な凹凸の装飾(写真2※2)を配置。 外観意匠を整えている。

この建物が建てられたのと同じ時期、様々な都市でアールデコ調の豪華絢爛たる装飾を内外に施した百貨店が多数建てられた※3。 その様な派手さは無いものの、炭鉱産業が興隆し活気に満ちていた往時の商店街に華やかさを添えるランドマーク的な建築であったことは容易に想像出来よう。

大牟田松屋としての営業は2004年7月2日をもって終了。 私が訪ねた時点では建物内観を確認することは不可能であった。 果たして、要所に装飾を配置したインテリアが展開していたのか否かは判らない。
既に建物は除却。現存しない。 鉱業による街の興隆の記憶が一つ失われた。



INDEXに戻る
2007.08.05/記