日本の佇まい
国内の様々な建築について徒然に記したサイトです |
|||||
■
|
INDEXに戻る |
建築探訪
千葉県立中央図書館 |
|||
所在地:
千葉県千葉市 中央区市場町11-1 設計: 大高正人/ 大高建築設計事務所 施工: 戸田建設 竣工: 1968年6月 |
南東側外観 |
||||||
|
|
||||||
懸垂型としては、今のところ世界最長の営業距離を誇るといわれている千葉モノレール。
その県庁前駅に降り立つ。
下総台地から舌状に突き出た崖端に寄り添うように配棟された建物ボリュームは、道路から見上げると粗い斫り仕上げのコンクリート壁が幾重にも屹立し、背後の台地を深々と覆う樹々との豊かなコントラストを描き出している。
更に、そんな外壁群と一体になった大仰な階段が、台地の上部を目指して建物の向って右手に配置されている。
その階段を昇ると左手に図書館のメインエントランスが見えるが、階段から続く通路は更に奥へと伸び、その先には千葉県文化会館の堂々とした立面を臨むこととなる。 |
|||||||
|
|
||||||
南側外観
|
軒先詳細
|
||||||
※1:
閲覧室天井 外観軒先やエントランスホール等と同様のグリッドシステムが確認出来る。 グリッドを構成する十字形PCaのジョイントがスラブ段差部にてそのまま露呈。 意匠として活かされている。 ※2: 階段を昇って正面に進んだ先の白い建物が千葉県立文化会館。 左手に県立中央図書館。 |
そんな結節点に建つ図書館の外観を改めて眺めると、道路側から見上げた際の印象とは異なった雰囲気を持つ。
同様のスラブが前面に大きく張り出して庇を成すエントランス廻りには、複数の壁面が細心の意を払ったプロポーションのもとに配置され、来館者を迎え入れる設えを形成。 |
||||||
エントランスホール見上げ |
ピロティ廻り |
||||||
スラブのグリッドが規定するモジュールに則った空間構成が貫かれて凛とした佇まいが漲る内部を一巡し、再び外へ。
いわば、一人の建築家の構想による都市的領域の顕然。 |
|||||||
|
|
||||||
2015.02.21/記
|