日本の佇まい
国内の様々な建築について徒然に記したサイトです |
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建築探訪
柳川交差点前の円形建物(柳川ロータリービル) |
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所在地:
岡山県岡山市 北区中山下1-1 |
写真1:北側外観 |
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※1:
ちなみに桃太郎大通りは、幅員50m。 それと交差する柳川筋も幅員36m。 共に、復興計画時にこの大通りの整備が策定された様だ。 ※2: 写真2:航空画像*1 柳川交差点の俯瞰画像。 巨大な円環の内側に十字の交差点が設けられ、更にはその四隅に導流路が取り付く。 そしてこの円環に外接するように、写真右下部分に当該建物が立地する。 |
JR岡山駅周辺を散策していた折、この建物が目に留まった。
少々不思議なその佇まいに惹かれて歩を向けてみると、建物が面する交差点も何やら奇妙な形をしていることに気付く。
少々興味が沸いたので、後日国会図書館にてこの交差点について調べてみると文献*2が見つかった。 |
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写真3:北側外観
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写真4:北側全景
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さて、ここでようやく本題。
そんなファサードを暫し堪能した後、建物の裏手にあたる南側に歩を向けてみる。 |
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写真5:北側外観 |
写真6:南側外観 |
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異なる表情を見せる表裏それぞれの立面からは、この建物が集合住宅と商業施設を積層させた複合建築であること、そして界壁を介して複数の棟が水平方向に連続する共同ビルであることが窺える。
更にその建築時期を鑑みるならば、いわゆる防火建築帯としての位置づけが指向された可能性も読み解ける。
2015年、再開発に伴いこの建物は除却された。 現在、跡地には21階建ての高層建物が屹立する。 その低層部に配されたガラス張りのカーテンウォールを伴う円弧のボリュームは、かつての建物の面影の継承を意図したものであろうか。 都市の歴史やその記憶としての風景の片鱗が、姿かたちを変えて辛うじてそこに表現されている様に見立てられる。 |
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引用した図版の出典
*1:航空画像;国土画像情報(カラー空中写真)<国土交通省> 参考文献 *2:岡山市街地のロータリー交差点に由来する円形状空間の独自性とその活用に関する研究 <北村尚子,樋口輝久,馬場俊介/土木史研究 講演集2005 土木学会> *3:岡山の今昔―航空写真集<山陽新聞社> 2014.12.20/記 2021.06.05/画像差替・追加,再開発事業について追記 |