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建築探訪
長岡市柳原分庁舎(旧長岡市役所庁舎)
所在地:
新潟県長岡市
柳原町2-1

設計:
石本建築事務所

竣工:
1955年

規模:
4987平米

写真1:外観


※1
掲載した写真は、いずれも塔屋を一層減じた後のもの。

※2
旧東京厚生年金病院
設計:山田守
竣工:1953年
備考:現存せず。

※3
旧東京厚生年金病院
設計:三菱地所
竣工:1977年9月

屈折部がなだらかな弧を描くファサードが特徴の建築である。
その大部分をサッシで構成し、構造体をその背後に隠すことで、優美で軽快なイメージを醸し出している。
対して妻面は、開口を最小に抑えて壁面を強く意識させる構えで建物の両端を引き締め、端正な外観を実現している。
そして一階部分は、石積み調の化粧目地が施された円柱が並び、安定感のある基壇を形成。
更に、建物中央に塔屋が配置されている。
2004年に発生した震災の影響で、その高さを一層分除却せざるを得なかったため、全景のプロポーションが少々崩れることとなった※1
かつては、三方の壁を全面ガラス張りとした最上部が、この上に載冠していた。


写真2:湾曲部見上げ


写真3:北西側立面

弧を描く平面プランが採用された理由は、不整形な敷地形状に起因すると考えられる。
この市庁舎が完成する二年前に竣工した旧東京厚生年金病院※2も、敷地内を貫通する都市計画道路を避けて建物を配棟する与件から、弧を用いたブロックプランが採用された。
厚生年金病院はY字型平面形であるのに対し、こちらの庁舎は、その三翼の一つを省略した「く」の字型の平面プラン。
また、厚生年金病院には全面にバルコニーと軽快な手摺りが廻るのに対して庁舎にはそれらが無いという点も異なる。
しかし、その外観デザインの構成手法には、同時代性が感じられる。

現庁舎※3への移転に伴い、この建物は分庁舎になった。



2006.07.08/記